2018.01.21 (Sun)
α星の謎

オリオン座αは、ベテルギウス。(Wikipedia)
※画像をクリックすると、大きな写真を見ることができます。
問題
星座は現在、いくつあるか?
もちろん、日本から見えない星座もある。
昔はあったけど、今はなくなってしまった星座もある。
星がなくなったわけではなく、星座が国際的に整理されて、その結果なくなってしまったのだ。
星座を構成する星は、その明るさ(等級)の順に、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)……、ギリシャ文字の小文字が付けられている。これは、考案者ヨハン・バイエル(1572~1625)の名前を使って「バイエル符号」と呼ばれている。
それなら、「○○座α星」といえば、その星座の中で最も明るい星のはずなのだが、そうでない場合があるという。
なぜ、順序が違っているのか?
その理由を想像してみた。
さあ、みなさんもその理由を考えてみてください。

はくちょう座αは、デネブ。(Wikipedia)
現在、全天の星々は88の星座に分類されています。
これが、最初の問題の答えです。
私は、17世紀の頃を想像して、「α星の謎」について考えてみました。
星座の星々の中で、他を圧倒して明るい星があれば、それがα星です。こういう場合は簡単だと思うのです。
ところが、当時は肉眼で明るさを判断していたのですから、どちらがいちばん明るいか判断に困る場合があったと思うのです。
そういうときでも、星々を区別するために、α、β、γ、……、と名前を付ける必要があった。
私なら、星座の図柄から考えて、上部から順序をつけるとか……。
あるいは、17世紀当時に、すでになじみが深かった方をαにするとか……。
ま、ケースバイケースで名前を付けたと思うのです。
近年になって、星の明るさを詳しく測定できるようになって、順序が間違っていることがわかったが、今さら名前を変更できない――そういう経緯ではないかな~と想像しました。
星に詳しい人、いかがでしょうか?
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テーマ : 博物学・自然・生き物 - ジャンル : 学問・文化・芸術
ウィキペディアでは「バイエル符号」を項目名に立てた上で「バイエル名などとも」としていますが,ほとんどの天文学関係の文献では「バイエル名」といいますので,そちらを使うことにします。
さて,バイエル名の付け方ですが,おっしゃるとおりだと思います。何しろ目視ですので,微妙な光度差まではわかりません。したがって,「図柄」,つまり並び方を考慮してつけられたと思われるものがけっこうあります。
有名なところでは,北斗七星の7つの星は明るさとは関係なく,ひしゃくの先端の星がα星で,以下柄の方に向かってβ→γ→δ→ε→ζ→ηとなっています。
また,ふたご座のカストル(α)とポルックス(β)では,ポルックスの方が明るいのですが,星座が高い位置に昇ったときに(北半球では)カストルが上に来ることと,神話伝説の中でカストルが兄,ポルックスが弟となっていることが影響しているのだろうと思います。
オリオン座のベテルギウス(α)とリゲル(β)もリゲルの方が明るいのですが,南天に来たときにαが上→βが下,その次もγ→δ→ε→ζ→η→θ→ι→κと,だいたい右上から左下に向かって並びます。
「混乱するので今さら変更できない」というのも,おっしゃるとおりです。
さて,バイエル名の付け方ですが,おっしゃるとおりだと思います。何しろ目視ですので,微妙な光度差まではわかりません。したがって,「図柄」,つまり並び方を考慮してつけられたと思われるものがけっこうあります。
有名なところでは,北斗七星の7つの星は明るさとは関係なく,ひしゃくの先端の星がα星で,以下柄の方に向かってβ→γ→δ→ε→ζ→ηとなっています。
また,ふたご座のカストル(α)とポルックス(β)では,ポルックスの方が明るいのですが,星座が高い位置に昇ったときに(北半球では)カストルが上に来ることと,神話伝説の中でカストルが兄,ポルックスが弟となっていることが影響しているのだろうと思います。
オリオン座のベテルギウス(α)とリゲル(β)もリゲルの方が明るいのですが,南天に来たときにαが上→βが下,その次もγ→δ→ε→ζ→η→θ→ι→κと,だいたい右上から左下に向かって並びます。
「混乱するので今さら変更できない」というのも,おっしゃるとおりです。
うにうに |
2018.01.26(金) 21:25 | URL |
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私の想像が当たっていたようで、うれしいです。
きっと名前を付けた当時、
明るさが近い星の順序には困ったと思います。
そうなると次の属性を決めて、
それで順番を決めるしかなかったのですね。